もうすぐ2度目の定年退職となる。
この後はゆっくり朽ちるだけ。
草花なら種が3つぶ。なんとか育ってくれて自活しているので気にかけることはもうない。
そうなると、若かった時のやりたかったことをやろうと思い、マンガを描いてみた。
これがなかなか難しい。
もともと画才があるわけではなく、ストーリーテラーの才能があるわけでもない。
若かりし日にあった夢をつぶしていけば、おだやかに逝けると始めただけ。
最初のマンガ
ご存じのとおりマンガはたくさんの絵の集合体。
これを描くこととなるのだが、1ページに8コマで30ページと考えると
なんと240もの絵が必要。
240?!!
できるまで確かに1年くらいかかったがそんなに描いたっけ?
数えてみたら189コマあった。
改めて読み直すとまとまりがなく、面白くない。
ラクガキをしていていい絵が描けたので、このイラストから作品ができたらと始めた。安易な始まりなので、ストーリー構成などが滅茶苦茶。
絵柄もバラバラ。


2作目のマンガ
納得がいかないので、もうひとつ描いてみた。
今度は子供が読んで面白いことを意識して、できるだけ単純で分かりやすい展開にした。
キャラクターは子供時代の幼なじみをモデルにした。
9か月くらいかかったかな。
1作目が書き散らかしのものだったので、今度はマンガの書き方についてユーチューブや編集本をかたっぱしから読み散らかした。
読めば読むほどその難しさに気持ちは萎えるが、同じ轍は踏みたくない。
絵は急に上手くなるものではないので、ストーリーやコマ割りを工夫し、今の最善を尽くして描いた。
1作目から思っていたことだが、液タブで描くと筆先がすべって下手がますますヘタになる。
大事なシーンは紙に一度描き、それを取り込んで編集するようにした。
絵柄も決まっていないので、シリアスなシーンになると劇画調になってしまう。
春前に一度描き上げたものを見直した。
とても小学生に見えず、絵によっては高校生になっている。
何度も描き直していくうちにほんの少しだけましになった。
すこしだけましになった気がする。
