元々, ジャズは嫌いではないが,それほど詳しくはない。
当時,
「難波屋」という古い立ち飲み屋があり,
引っ越したばかりの私は ちょくちょく利用していました。
今は建て直し中でかれこれ2年になるので,
もう完成するかと思います。
その店は夏でもないのに,
路上で寝ているおっちゃんが ごろごろいる悪名高きあいりん地区の真っただ中にあります。
あいりん地区(釜ヶ崎)
ディーブな大阪の最もディーブなところとして
最近は,若い女の子まで,観光に来ていますが,
昔(40年位前)には血なまぐさいことがよくあり(西成暴動が有名),
その頃はネクタイをしているだけで誰彼なしに絡んで来たり,
車で通るとわざと当たって来るような本当に厄介な場所でした。
ドヤ街が宿泊施設の安さから外国人バックパッカーの拠点となり,
血の気の多かったおっちゃんが年をとっておじいちゃんとなり,
大人しくなったので(身体がきかない),
良い意味で観光ダウンタウンと変貌(発展)したところです。
今はおじいちゃんが寝ころんで,怒鳴ってるくらいで怖くない?
と思います。(^-^;コワイカ
西成 難波屋
その中で昔から商いをしているこの店は,
一言で言うなら労働者の立ち飲み屋として有名で,
酒も肴もとにかく安い!
チューハイ300円,麻婆豆腐(小)100円,にんに くの丸揚げ150円だったような・・。
ですから生活保護のおじいちゃんや
ブルーカ ラー, サラリーマン(は少ないかな?)と
多種多様の人間がほとんど一人で飲みに来るような店です。
いわゆるセンベロ酒屋ですネ。
縦20メートル横2メートルほどのL字カウンターに
ぎっしりとおっさん連中がほとんど黙って行儀よく飲んでいます。
騒ぐと追い出されまする。
何せ100メートル隣が警察署なんで。
難波屋のトマチューは,
氷の入っているにビールジョッキに,焼酎1合のコップとトマトジュースを別に持って来て,
自分で割って飲むスタイルです。
つまり,普通のお店の倍くらいのお得感があり,
それもかなり効くので(銘柄を聞いてはダメ),
本当に千円くらいでほろ酔いになります。
私も例にもれずぼんやりと,
何を考えるともなくトマチューを飲んで,いい気持ちになり始めました。
すると,何やら奥からかすかに音楽が聞こえます。
うーん?こんなとこで,ジャズ???
昔は若かったお姉さんに
「おねえちゃん。奥で何かやってんの?」
「うん。演奏やってんねん。グラスとアテ持って移れるで。終わったらチップ入れな あかんで。」
「ふーん。」