西成ジャズと私

西成ジャスと私4 旧ドナリー

元々, ジャズは嫌いではないが,それほど詳しくはない。

旧ドナリー

旧ドナリー

動物園前駅2番出口の成田や横の商店街アーケードを奥に5分ほど約500メートルほど奥に行くと,右手1階一見喫茶店のような小さな店らしきものがあります。

 引き戸を開くと,ほとんど目の前にドラム。5メートルでピアノとステージがある本当に小さなお店です。

 客席も20人入るかどうかで,難波屋どころか手を伸ばせばミュージシャンに手が届くので,プレイヤーもお客もお互いに気をつけて演奏を楽しんでいました。

 天井も難波屋より低かったかも。。

 それだけに,もう音が凄い!! スピーカー等の音響設備がいらないほどの大迫力!

ベースは腹まで響き,ドラムは身体ごと震える!!

 この店は,リーダーの松田さんが初めてオープンさせたショップで,これまで難波屋等でライブをしていた西成ジャズが拠点を構えた思い入れのあるお店です。

 ただ,水曜の難波屋ライブと成田屋ライブは続けていました。

 私はドナリーも難波屋の雰囲気も好きでまんべんなく通っていました。

あるご家族

 ドナリーでよく顔を合わすお客さんに,いつもお年寄りの両親と家族を連れて来られる方がいらっしゃいました。

 みなさん,大のジャズファンといった感じでもなく,行儀良くされていた記憶があります。

 いつも, 4人くらいで来られるので,席を詰めたりすることはあっても親しく話はしたことがありませんでし た。

 松田さんにとって初めてのライブハウスだけに,オープンさせる際には,色々と考え,近隣の住民の方々を招待し,「こんなことやってる店です。」とお披露目したんじゃないでしょうか?

 別段,ミュージシャンと親しいわけでもなく,淡々と演奏を聴いている。ご主人は楽しそうなのですが,お年寄りは黙って料理を食べている。

 すみません。ただ,それだけの話です。オチはありません。

 ムーディなジャズがバックに流れるレストランではなく, ジャズを聴かせるライブ店で家族が食事をしている。

 一見,違和感を感じましたが,もともとは労働者の音楽から安い食堂での演奏になり,現代に至っていることを考えると,安い値段で美味しいものを食べながら生の音を聴く。

 コンセプトは全くズレてはいない。これが原点なんだろうなとか,ぼんやりと考えてしまった次第です。


出典 Hidezou Arima氏 

旧ドナリー跡

 現在のドナリーに移転してからはしばらく空いたままでしたが,難波屋本店再建築のときに,ライブハウスの部分だけこちらに移動。

 難波屋のライブはジャズだけではなく,フォーク,ブルース,ロックとさまざまなミュージシャンが演奏をします。

 店内の感じはだいぶ変わりました。

 1ステージ目が間に合いそうにないときには,自動販売機でビールを買い,

裏の路地にの壁にもたれて店内から漏れてくる

トランペットの音などをさかなに目をつぶって聴いていました。

 そうしていると後から来た常連さんがまねして,

ずらりと缶ビール片手のオッサンがズラリと並んで

黙ってかすかな音に耳を傾けている。

 なかなか風情があってちがった意味で楽しめます♪

 それを近所のおっちゃんおばちゃんが,けげんな顔をして通り過ぎる。

 それも良い思い出かな・・・( ^^) _旦

 難波屋ビルはもうすぐ完成の予定です。

 2年・・・・・永かったよなぁ。

楽しみですね。

 

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