映画

映画のイラストを描いてみた(気持ちのいい)グリーンブック1 ビゴ・モーテンセン

お城の王様

おれのオヤジは言ったよ。

「何をするにも100%の力を出せ。仕事をするときにも笑うときにも。

食うときは最後の食事だと思え。」

グリーンブックという映画

 何の予備知識もなしに【グリーンブック】という映画を観た。

実話にもとづいたお話。

 無学の腕っぷしと要領で生きてきたがさつな下町のイタリア男と

 教養があり天才ピアニストと呼ばれる繊細な黒人男

 接点が全くないふたりが差別激しい60年代アメリカ南部に演奏ツアーに出かける2か月の間の話。

 心をえぐるような感銘はないが,

人の優しさとはなにか?

家族への愛とはなにか?

 暗闇の中にあかりが灯る家をみつけたような,ほっとするような,

じんわり心が温まるような映画だった。

 主演のふたりの自然な演技がいい。

すっと抵抗なくストーリーの中に入っていける。

 トニー役が「ロード・オブザ・リング」のビゴ・モーテンセンとは気がつかなかった。

 太ったとはいえ,歩き方から話し方にいたるまで,全くの別人だ。

 ガタイのいい腕っぷしが強くて学がない腹の出た用心棒。

そのものである。

 すぐにヘッと鼻で笑う品のなさ。

タバコを吸いながら飯を食う。

気に入らなければ,すぐにぶっ飛ばす。

【ロード・オブザ・リング】アラゴルンのファンならショックのあまり寝込むかも💦

 私としてはこの映画「グリーンブック」の演技が個性にあふれ魅力を感じる。

 もうひとりのマハーシャラ・アリもいい。

 品行方正で頭もよく,まさにエリートではあるが,

孤高で生きて来たゆえ屈折した性格である。

でも時おり弱いところ,チャーミングな様子を一瞬覗かせてしまう。

いい演技だ。

 私は彼の作品は初めて観るが,「ショーシャンク」のモーガンフリーマンのときのように一度でファンになった。

 これから,私なりにその魅力を感じてもらえるように何話かに分けて解説しようと思う。

ふたりの男

トニーリップという男

トニーリップという男

ニューヨークブロンクスに生まれ育ち,今は大クラブ「コパカバーナ」の用心棒。

腕っぷしは強く,学はないが馬鹿ではない。

ギャングのボスにも貸しを作る工夫をしたり如才がない。

今日も店内で暴れた客をぶちのめした。

 真人間でもなく,どちらかというと黒人にも偏見をもっている。

仲間からも頼りにされ愛する妻と息子も二人。

 ところがクラブが急に休業となり,収入もなくなってしまう。

貯えがそうあるわけではない。

 コネで医者の運転手の口を見つけ面接に。

お城に住む王様

 教えられた住所に行ってみると,そこはコンサート場として有名なカーネギーホール。

 診療所などは見当たらない。

 中に入ってホール係に尋ねたところ,ホール上階に住んでいるとのこと。

インド人の召使に案内され

 面接に通された部屋はとても広く,高級な調度品が所狭しと並んでいる。

 現れた男は,アフリカの王族のようないでたちで,

玉座に座る黒人だった。

お城の王様
ドク

働きたいのかい?コンサートツアーの運転手を探している。

行先はアメリカ南部だ。

週に100ドル。

だが,洗濯・クツ磨きもしてもらう。

トニー

あんた,歌手なんか?黒人が南部にツアーなんて正気か?

クツ磨きはごめんや。南部に黒人連れてツアーって・・

それがどれだけヘビーな仕事か分かっているんか?

・・・そーやな,週に125ドル。

ドク

・・・ご苦労様。トニー ブァラロンガ君

慇懃無礼に断られるトニー。

ドン・シャーリー(ドク)という男

 フロリダの南西部の教会でピアノ奏者の母と共に流れていた子供が見いだされ,

レニングラード音楽院に留学。

 一流のピアニストとなったが黒人はクラシックではチャンスはない。

 ポピュラーピアニストとして有名にはなった。

ホワイトハウスでの公演も経験しているし,社会的には成功しているといえる。

でもクラシック奏者としての引け目が心奥深くにあるので,自分を卑下している。

 教養もあり,博士号も持っている。

 そんな経歴のため,ほとんど黒人社会で育っていない。

 でも黒人ではある。

明日からどうする?

 話はご破算になり,憂鬱なトニー。

 憂さ晴らしに一杯ビールをひっかけようとなじみのバーに行ったところ,

地元のギャングのボスが探していると聞かされる。

 ブロンクスではギャングと接点なしに生活できない。

覚悟を決めて奥の席に行く。

 会うと,先日クラブでぶちのめした男がギャングの手下であったとのこと。

だがそれは口実で,じつは腕っぷしの強いトニーをスカウトしたいようだ。

 さすがに生まれ育ったブロンクスでギャングがどういうものか知っているトニー。

 そのときは羽振りは良くてもその先の人生がどんなものかわかっている。

なんとかうまく言い逃れて,断った。

 とは言え金があるわけではなし,お気に入りの時計を質屋で換金した。

しばらくはこれで,しのげるだろう。

 翌朝,寝ている彼に電話が入る。ドン・シャーリーだ。

女房に電話を替われと言う。

「あなたの条件をすべて吞むって。2ヶ月留守にさせるか大丈夫かだって。

私OKしたわよ。」

そうして,彼は演奏ツアーに参加することとなった。

しんしん

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続く

愛するドレス。元気かい?おれは元気にやってる。
映画のイラストを描いてみた(あたたかい)グリーンブック2 手紙まだ黒人差別の色濃い南部にツアーに出た2人。育ちも環境もちがうふたりに接点はない。しかし,ドクの演奏を聴いたトニーに驚きが。なぜドクは南部に来たのか?...