光る魔法の指輪だよ。
もう暗闇でも迷わない。
虚勢をはって自分を鞭打って,仕事にも恋にも生きてきた彼女に,
彼は抱くこともせず,ベットの上でおもちゃの光る指輪をプレゼントします。
そのときに彼が深い意味もなく言った言葉ですが,
この一言で彼女はこれまでのじぶんに気がつきます。
このシーンが暗示的で,さりげなく,
もうひとつのテーマをあらわしています。
憎い演出ですよね!
ビッグ という映画
ジャンルでいえばラブコメディと言えます。
初めてこの作品を見たとき,その面白さに引き込まれ,ちょっぴりせつない満足感を感じました。
何度見ても面白い。なんでこんなに面白いのか?
ただのコメディなのに?
繰り返し観ているうちになんとなく,わかってきました。
脚本,設定がしっかりしている。
話そのものがきれいに織り込まれた絨毯のよう。
この映画は、小作品でありながらドラマの基本を押さえ,
甘ったるくなり過ぎる部分を現実のニューヨークハーレムのエピソードなどで締めた大人のおとぎ話に仕上げています。
この監督がすごいのか?ペニー・マーシャル
女優出身の監督のようですが,演じているのものを私は観たことがありません。
ただ,「レナードの朝」の監督もしていることから,やはり実力のある監督であることがわかります。
どちらもきめ細かいしっとりとした作風で,静かな感動を誘います。
残念なことに2018年に亡くなられています。
内容は
主人公ジョシュは13歳の子供です。
あることから,とんでもないことになってしまい,
目が覚めると大人になっていました。
けど,中身は子供のまま。
彼は,数々のできごとを乗り越えて精神的に大人へと成長していきますが,
本来の子供に戻ることを決心し,家族のもとに戻っていく物語です。
それとは別に,
これまで社会人として生き馬の目を抜く世界に弱みをみせず,
実力をもって生き,様々な恋の遍歴を経て,副社長まで上りつめたキャリアウーマンのスーザンが,
主人公と接するうちに本当の素の自分に気づき,主人公に惹かれるようになる。
この目立たないストーリーがメインストーリーと重なり,よりこの映画を魅力的にさせています。
そして,ふたりのわかれ。
わたしは,その時代を生きたわ
おとなが若きころの青春を振り返るような,ほろ苦く甘い思いが伝わってきます。
秀作ですね。(^-^) ビリー・ワイルダーを彷彿させます。おしゃれです。
このふたりの魅力もとても素敵です。
ふたりの主人公
今や押しも押されぬアカデミー賞主演男優であり,
監督,プロデューサーであるトム・ハンクスの最初の一歩というべき作品です。
この作品で彼はゴールデングローブ賞 主演男優賞を受賞しています。
出典 ウィキペディア
ほんとうに子供がそのまま大人になればこんな感じかなと,
思わず納得するような演技に,観ているものはどんどん引き込まれていきます。
学校の体育館の倉庫で悪友に二人でしかわからない替え歌を必死で歌ったり,
ハーレムのホテルで怯えて泣いているシーン,
パーラーでの悪友との職探しのやりとり,
おもちゃ売り場での社長とのピアノダンス,
はじめて女性に触れるシーン・・・・・。
どのエピソードも輝いています。
この子供のような青年に惹かれていくキャリアウーマンをエリザベス・パーキンスが演じています。
キャリアウーマンはかくあるべきと公私ともに背伸びして,日夜行動しています。
でも,主人公の純粋さを目のあたりにして,自分の本当の素直なこころに気づきました。
どんどん女性らしくしっとりした風貌に変わっていく役を好演していて,魅了されます。
あらすじを書こうかどうするか迷っています。💦
どちらかというと,実際に観ていただきたい気持ちでいっぱいです。
各章ごとのイラストを描いて,話をつけていったら面白いのではないかとも考えていますが,とりあえずここで筆を置かせていただきます。
読んでいただき,ありがとうございました。
雰囲気だけでも楽しめるかな(^-^)
光る魔法の指輪だよ。もう暗闇でも迷わない。